パスタには様々な種類がありますが、その中のひとつ「アマトリチャーナ」。
名前くらいは聞いた事があるとは思いますが、アマトリチャーナについて名前の意味や由来、アラビアータとの違い、2016年8月に起きたイタリア中部地震に関係している事を紹介します。
Contents
アマトリチャーナの意味
アマトリチャーナ風という意味があります。
現地の人の方言では「マトリチャーナ」と発音します。
アマトリチャーナの由来
イタリア・ローマの北部ラツィオ州にあるアマトリーチェ(Amatrice)という町の名前からきています。
アマトリチャーナの発祥の国
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イタリア・ローマの北部ラツィオ州が発祥です。
ラツィオ州はアペニン山脈の中心に位置し、牛の放牧がきわめて困難な地域です。
そのため、狭い土地で豚や羊を飼っていました。
こうして豚・羊文化から誕生したのが、アマトリチャーナの材料になっている「パンチェッタ」(豚から作った生ベーコン)や「グァンチャーレ」(豚の頬肉で、ベーコンよりも脂身が多い)であり、「ペコリーノ・ロマーノ」(羊乳で作られたチーズ)です。
アマトリチャーナとアラビアータの違い
アマトリチャーナとは
玉ねぎ・パンチェッタあるいはグァンチャーレを具材として、トマトベースで、ペコリーノ・ロマーノチーズをすりおろして和えたものです。
パスタはブガティーニという、真ん中に小さな穴が開いているロングパスタを使用します。
イタリアの家庭によっては辛味を一切いれずに作ります。
もともと家庭料理として広まったので、優しい味わいなのかもしれません。
カロリーは592キロカロリーです。
アラビアータとは
イタリア語で「激怒」という意味です。唐辛子を使っているところからきています。
アマトリチャーナと違い、いたってシンプルな材料でにんにく・唐辛子・オリーブオイル、トマトベースで、唐辛子の辛味で、ピリッとした味に仕上げます。
パスタはペンネという、ペン先のように斜めにカットしたショートパスタを使用します。
カロリーは341キロカロリーです。
トマトの有無で呼び方が変わる
更にトマトが入っているか入っていないかで呼び方が変わってきます。
トマトが入っている場合:「アマトリチャーナ・ロッサ」
トマトが入っていない場合:「アマトリチャーナ・イン・ビアンコ」「アマトリチャーナ・ビアンカ」「グリーチャ」
イタリア中部地震
2016年8月24日午前3時36分、イタリア中部地方にM6.2の地震が発生しました。未明の地震だったため、大半の住人は就寝しており、多くの人が建物の下敷きになり、この地震で298人が死亡しました。
被害は主にラツィオ州やマルケ州で出ており、特に観光地で知られ、多くの観光客が集まっていたアマトリーチェでの被害が甚大と報じられました。
そこで、復興のために「アマトリチャーナ」を通した支援が始まりました。
アマトリチャーナを注文した客と提供した店舗が1皿につき、1ユーロずつ(計2ユーロ)をイタリア赤十字社に義援金として寄付するというものでした。
そして、日本を含め世界各国に広まりました。
まとめ
アマトリチャーナはローマ・ラツィオ州が発祥。
アマトリーチェという町から名前がつけられた。
アマトリチャーナ風という意味がある。
アマトリチャーナはアラビアータと違って辛味をきかせない。
イタリアで起きた地震でアマトリーチェの町が大きな被害を受け、復興のためにアマトリチャーナを通した支援をし、世界各国に知られることになった。
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